はやぶさNo.250

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- ●有限会社三恵建設
山 﨑
法人会を支える
ひと
津久井地区
代表取締役
世代を超え「三つの恵み」を大事に
技能を磨き上げ、三恵建設を設立
大工を生業とする家庭に育ち、父と同じ道を
歩んでいた山﨑さん。町営住宅に世帯を持って
仕事に励んでいましたが、
「大工なんだから、自
分の家に住まなきゃ」と言う世話好きのお客さ
んに誘われる形で地元津久井町を拠点に仕事
をしてきました。
がむしゃらに働きながら夜学にも通い、独立に
必要な資格を取得。1969年に開催された県の
技能祭建築大工の技能競技では、第一位を獲
得しました。地元の書店の施工を皮切りに、寿司
店、酒店などの商店をいくつも手掛け、忙しい
日々を送ります。
三恵建設を設立したのは、1983年のこと。
「仕事をする上で大事なのは、お客さん・自分・
職人という三つの恵み」と、社名に込めた意味
を語ってくれました。
84歳になる今も、現役とし
て大工仕事を続けています。
子ども達・孫と共に、三世代で現場へ
3男1女に恵まれた山﨑さん。現在は4人の子ど
も達全員が三恵建設で働いています。最近はお
孫さんも手伝うようになり、現場には三世代が揃
う日もあります。
「とくに、親父の後継ぎというプレッシャーはなかっ
たんですが」と長男の光昭さん。将来の職業を自由
に決められる環境でしたが、
いざ進路選択となると、
建築分野の道を自然と選んでいたそうです。ゼネコ
ン系企業で働いた後、
三恵建設へ入社しました。
「三恵建設の特徴は、地元の古くからのお客様
が多いということ。いつも冗談ばかり言っている父
ですが、父がお客様を大切にし続けてきたからこ
そ今がある、
と尊敬しています」。今は、足がやや
YAMAZAKI
忠 光
今年で41期目を迎える三恵建設。丁寧な施工が評判を呼び、一般住宅のほか書店
や飲食店などの新築・リフォームで地域のまちづくりを担い続けています。同社代表取
締役の山 忠光さんにお話を伺いました。
TADAMITSU
不自由になった山﨑さんに代わって軽トラックの
ハンドルを握り、親子で現場に通っています。
写真の中の奥さまの笑顔がパワーの源
月∼土曜日は現場で働く山﨑さん。唯一の休み
である日曜日は、
自宅の室内リフォームをコツコツ
と続けているそうです。
さん
自ら手直しをした床の間には、初孫を抱いた山
﨑さんと長男夫婦、そして26年前に亡くなった奥
さまが笑っている思い出深い写真を飾っています。
「朝晩拝んで、正しく生きているか、女房に見ても
らっています」と山﨑さん。生涯現役を、今後も続
けていきます。
Hayabusa
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